JA伊勢(金融機関コード:6731)
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第35回通常総代会資料「注記表」を掲載しました。

令和4年度事業報告の「注記表」については、法令及び定款第38条第5項の規定に基づき、下記に掲載しています。
 
令和4年度注記表

御浜小児童が夏野菜栽培に挑戦

 御浜町のかんきつ生産者らでつくる御浜町の農業を考える会(会長・松本昌士さん)とJA伊勢・三重南紀経済センターは5月9日、御浜町立御浜小学校1・2年生の計60名を対象に夏野菜種苗植え付けの出前授業を行った。

 児童らは同会の松本昌士会長やJA職員に教わりながら、黒マルチで覆った畝に穴開けカッターを使って穴を開けて土を掘り、ミニトマト、キュウリ、ピーマンの苗を、植え付けていった。植え付けが終わると「これから一週間は毎日水やりをして大切に育ててください」との呼びかけに応え、じょうろで順番に水やりをして授業を終えた。

前日には、雑草の除去から土作りも体験。マルチ張りや、植え付け後の支柱立て、今後の管理など収穫までサポートは同会とJAが担う。

収穫は順調に成育が進めば夏休み前の7月上旬を予定。児童らが順番に収穫して家庭に持ち帰る予定。

同校はJAや地域の方を講師に迎え、地域の基幹産業であるかんきつ栽培などの農業、スポーツや文化などを交流しながら体験して学ぶ授業に力を入れており、夏野菜栽培は今年で4年目。

 

夏野菜の苗を植え付ける児童ら

 

集まった食品等を寄付/フードドライブ

JA伊勢は5月1日、伊勢市の社会福祉協議会を訪問し、フードドライブで集まった食品や飲料等を寄付した。

フードドライブは1月23日から2月24日までの間、同JAの本店および全支店・サテライト店の43カ所で取組んだ。

組合員や地域住民、JA伊勢ファンクラブみらいの会員、同JA役職員を対象に、広報誌「あんさんぶる」やホームページ、SNS、などで周知し、取組みへの参加を呼び掛けた。

集まった食品や飲料は482点。(うち玄米は609㎏)同JA管内の社会福祉協議会へそれぞれ寄付した。

当日は同JAの西村隆行代表理事組合長をはじめ、担当職員らが社会福祉協議会を訪問し、伊勢市社会協議会の宮崎吉博会長へ集まった食品や飲料等を寄付した。

同JAの担当者は「2年前にもコロナ禍を活用し、取り組みを行った。一人一品持ち寄るだけでも大きな力になるので、今後も活動を続け、利用者らに参加を呼び掛けていきたい」と話す。

 

西村組合長から宮崎会長に食品を寄付する様子
(伊勢市八日市場の伊勢市福祉健康センターで)

 

ひと/伊勢市/大仲正峰さん(41)

伊勢市の大仲正峰さん(41)は、現在、約3ヘクタールで「青ねぎ」を栽培している。今年で就農2年目を迎える大仲さんは「JAに勤めていたことや、父が青ねぎを栽培していたこともあり、就農前から農業は身近にあるイメージだった」と話す。

大仲さんはJAを退職後、父とともに作業をしながら、3年間栽培について学んだ。青ねぎは年間を通して収穫・出荷ができ、一年中収益を得られることが魅力だった。

通年出荷なので、青ねぎを切らすことなくコンスタントに出荷することを心掛ける。「『良いものを作ることが第一』と父に教えられているので、良質な青ねぎを作るためにも、『土づくり』を大切にし、水はけの良い圃場で栽培している」と話す。

圃場によって土質が少しずつ違うため、それぞれの土質を見ながら肥料を調整して施している。「父のように、圃場の様子を見て何の肥料が足りていないか分かるようになりたい」と話す。

「父が身近にいてくれることで、栽培に関するいろいろなことを教えてもらえるので、本当にありがたい環境だと思う」と話す。

大仲さんは今後について「あと1~2年のうちに、父の手伝いがなくても一人で良質な青ねぎを栽培できるようになりたい。また、面積、収量ともに今よりも増やしていきたい」と話す。

 

青ねぎのほ場に立つ大仲さん(伊勢市西豊浜町で)

 

ライスセンター改修/製品の等級向上へ

JA伊勢は4月から、管内にある伊勢北部ライスセンターを改修する。

同施設は昭和58年に設置し40年が経過していることから老朽化が進んでおり、稼働が不安定であった。

 改修後は、乾燥機を1台増台し3台体制に、籾摺り機も1台増台して2台体制となる。

 計量器はトラックスケール方式を新たに導入する。計量にかかる時間が大幅に削減されることから、荷受け時の渋滞緩和が期待される。

また、最新の色彩選別機を導入し、製品の等級向上を図る。

 18日には安全祈願祭を行い、同JAの役職員をはじめ、全農三重県本部やヤンマーグリーンシステムの担当者らが参加。工事の安全を祈願した。

 同JAの西村隆行代表理事組合長は「同JAでは現在、持続可能な経営基盤の確立・強化に取り組んでおり、4月からは営農拠点を集約した。今後は営農施設の集約等も検討していくが、トラックスケール方式や色彩選別機等を導入することで、組合員の期待に応えることはもちろん、製品の等級向上につなげたい」と話した。

 同施設は令和6年3月頃の完成を予定しており、同年6月から始まる小麦の集荷に合わせて稼働を始める予定。

 

安全祈願祭で玉串を奉納し、拝礼する西村組合長
(18日 伊勢市東大淀町の伊勢北部ライスセンターにて)

 

温州ミカン開花調査/4月下旬早くも満開

JA伊勢管内の熊野市・御浜町・紀宝町で4月24日、温州ミカンの開花調査を行った。県、市町、JA全農みえ、JAなどの関係者約15人が参加。管内の海岸部、山間部で条件の異なる園地6箇所を巡回し、花の開花状況、着花量、新芽の量等を確認した。

開花調査は、調査内容をもとに今年産の柑橘栽培の方向性を決める重要な作業となる。3月から4月にかけて気温が高めに推移したことから、満開は海岸部で4月24日、山間部で4月29日前後と平年より8日早くなった。

 同JA営農柑橘グループは、温州部会員約560名を対象にした温州ミカン管理講習会を計4カ所で開き、「適期に遅れることなく基本の管理作業を徹底して行い、これから摘果剤等を効果的に使うためにも樹勢を維持しよう」と呼び掛けた。

JAの担当者は「1月の降雪により、春先の樹の状態が心配されたが、花、芽ともに良い状況になっている。開花が早まったことから、これからの作業等遅れないようしっかり周知していきたい」と話した。

 

温州ミカンの開花調査をするJA営農指導員と関係者ら

 

伊勢茶刈り取り始まる/昨年3日程早い

度会町と大紀町で、19日から新茶の刈り取りが始まった。

19日には、大紀町滝原の西央隼さん(78)の茶園約4アールで、約100キロの茶葉を刈り取った。今年は3月に気温が上昇したことや適度に雨を受けたことにより、順調に生育。昨年より3日程早い刈り取りとなった。

刈り取った茶葉は製茶され、翌日にJA全農みえ南勢茶センターで開かれた初市で取引された。

今年度産について西さんは「気温や降雨に恵まれたほか、凍霜害の影響も受けなかったことから、順調に生育した。『伊勢茶』の特徴である深みのある味わいを楽しんでほしい」と話す。

 

茶葉を刈り取る西さん(19日 度会郡大紀町滝原にて)

 

露地栽培県内初摘み「一芯二葉」で摘み取る

JA伊勢管内の志摩市志摩町越賀地区で13日、露地栽培では三重県内で最も早い茶摘みが始まった。同地区ではほとんどが手摘みで収穫している。5㌢ほどの新芽と茶葉を摘み取る「一芯二葉」で収穫する光景は、この時期の風物詩だ。同日は松本朋江さん(78 S20.7.5)の圃場で摘み取りが行われた。

 同地区で生産される「越賀茶」は程よい渋みと甘みが特徴。県内外からのリピーターも多く、ほとんどが予約販売に回る。3月上旬から暖かい日が続き、適度に降雨があったため、生育が順調に進んだ。例年通り品質も良く、4月下旬までに約1㌧の収穫量を見込む。

 同地区では現在約80戸が品種「やぶきた」を栽培。丘陵地が多いため、他の作物の畑から土が流れないように、畑の周囲を取り囲む形で茶を栽培している。

 JAの担当者は「生産者の高齢化などで生産量は減少しているが、手摘みならではの良質な渋みが特徴の越賀茶を志摩の郷土文化として届けていきたい」と話す。

 

一芯二葉で丁寧に摘み取る女性ら
(13日、三重県志摩市で)

 

尾鷲伝統の味をお届け/「尾鷲甘夏」出荷始まる

4月3日から、尾鷲市にあるJA伊勢尾鷲柑橘選果場で春の訪れを告げる「尾鷲甘夏」の出荷が始まった。4月下旬までに約90トンを名古屋・県内市場に出荷する見込み。

 「尾鷲甘夏」は、尾鷲市開拓農業協同組合が1959年から生産を始めた、60年以上の歴史がある柑橘。現在、組合員5人が出荷している。

 果実は甘味と酸味の絶妙なバランスや、日持ちの良さが特徴。園地は全て南向きの斜面にあり、空からの日光と尾鷲湾に反射する光を受け、甘夏の栽培に適した温暖な気候条件で作られる。収穫は年明けから2月いっぱいまで行われるが、酸を抜くために1個ずつ袋かけし、出荷まで常温管理する。

 尾鷲市開拓農業協同組合の吉沢紀三郎組合長は、「今年度は寒波の影響が心配だったが、例年通りの出来で、甘みと酸味のバランスが良い甘夏に仕上がっている」と話した。

 

尾鷲市の伝統果実「尾鷲甘夏」の出荷(同JA尾鷲柑橘選果場で)
※品種は「川野夏橙(カワノナツダイダイ)」

 

生活店舗集約/生協と連携し地域住民の利便性維持を

JA伊勢は3月下旬、管内の一部生活店舗を集約した。

 同JAでは、生活協同組合コープみえと連携し、店舗集約後における地域利用者らの利便性維持に取り組む。

 同JAでは現在、持続可能な経営基盤の確立・強化に向けた取組み(3Cプログラム)を進めている。その取組みの一つとして、同JAの生活店舗をJAに代わって運営してもらえる方を地域から募集した。申し込みがなかった4店舗については3月下旬から順次集約した。

 それらの店舗を集約した代替として同JAでは、集約する店舗利用者らの買い物手段の確保に取り組もうと、既に移動購買車の導入・増台に取り組んでいる。また、食料をはじめとする生活必需品の宅配サービスなどを展開する生活協同組合コープみえとの連携も進めている。

 生協はほとんどの生活必需品を取り扱っており、購入者の自宅まで商品が届くことや、同JA管内の全ての地区を営業エリアとしていることから、店舗集約後も利用者らの買物手段の確保が可能。

また電話注文が可能で、スマートフォンの操作が難しい高齢者でも電話で注文ができることがメリット。

今年度、それぞれの店舗で行った閉店セールでは、生協が説明ブースを設けて、店舗利用者らにサービス利用を呼び掛けた。

 同JAの太田圭一経済部長は「地域に根差した同じ協同組合である生活協同組合コープみえや三重外湾漁協との協同組合間の連携を通じて、地域の組合員・利用者の利便性維持だけでなく、喜んでいただける企画の実践に取組んでいきたい」と話す。

 今後、同JAでは生協と連携し、集約した店舗を生協に出張店舗として単発的に利用してもらうことを検討している。

 

(JAショップ前で宅配サービスについて説明を行う生協の担当者)